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2017年6月30日 (金)

気仙沼だより(続き)

気仙沼だより(続き)

◎平成29年6月10日(土)
●陸前高田市・大船渡市見学と慰霊
 市内の防潮堤建設も進み、市内から海を見るためには少し高台に行かないと見えません。海沿いの2箇所で慰霊させて頂きました。

 陸前高田市には「アバッセたかた」、大船渡市には「キャッセン大船渡」というショッピング・モールができ、広い駐車場には何台も車が停められていました。どちらにも大手のチェーン店がテナントとして入っているようです。地元の方たちのお店は何件くらい入っているのでしょうか。
 ようやく買い物の楽しみが戻ってきたなら喜ばしいことです。一方で、震災前の町並みを懐かしむ方たちの声も聞きます。
でも数十年後には、この町を故郷として懐かしむ人たちの時代が来るのですね。
温もりのある町になってくださいますように。

●陸前高田市 O.Fさん宅
 約2年ぶりにO.Fさん宅に訪問させて頂きました。O.F.さんは、今まで拝見したことがないくらい、明るく生き生きされていました。
竹駒地区の仮設住宅の住民もほぼ全員、災害公営住宅に移られたとか。
 仮設住宅で一緒だった仲間たちが時々O.Fさんのお宅に遊びに来られるそうです。でも、その仲間たちは決して自分たちの新しい住居に来いとは言ってくれないし、住所さえ教えてくれないのだそうです。災害公営住宅では誰も表札を出していないとか。防犯のためというのではなく、別の理由があるようです。
 一緒に困難苦難を乗り越え、支え合って、本当の仲間だと思っていた人たちが、震災後、何故か急速によそよそしくなっていく…。その変化の理由がO.Fさんには思い当たりません。
 「私だって被災者なんだよ…」気丈なO.Fさんが目頭を押さえます。
共に助け合い、腹を割って話し合ってきたと思っていたけれど、心の中には、何か屈折した思いがあったのかもしれません。
当時は助け合わなければ生きていけないからと我慢し、抑え込み、溜め込んでいた思いが、抑えこむ必要がなくなった途端、一気に噴き出してきたのかもしれません。
 相手のためを思ってしたことも、相手にとっては負担になっていたり、有り難迷惑に思われていたこともあったのかもしれません。
 震災は人の心に様々な傷を残しました。その傷が完全に癒える日は来ないのかもしれません。

 仲間のことで涙ぐまれたO.Fさんですが、はっきり仰いました。
「私は今、とても幸せです」
 それは、聞いてくれる人、教えてくれる人、感謝してくれる人がいらしたからだと仰います。人との出会いは、自分で作り出していくものだとも。
 
「娘になってくださいね」O.Fさんに初めて言って頂いた言葉でした。
 帰り際、畑でできた新鮮なお野菜と、特産の椿油を頂きました。
 本当に、本当に、ありがとうございました。

●居酒屋 里さん
 夜は、気仙沼市内に数箇所しか残っていない仮設商店街のうちの1つ「酒場 里」さんへ。
こちらに訪れるのは3回目でしょうか。
 和服の女将さんが明るく迎えてくださいます。お店も満席です。
震災後はご主人と2人で切り盛りされているそうです。あまり無理をせず、時に温泉などに入って身体を休めたりしながら経営されているとのこと。お店も来年10月までだそうです。
それまでにはまた何回かお邪魔させていただきます!どうぞお元気で。

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